山本麻世
Asayo YAMAMOTO
山本麻世は多摩美術大学で陶芸を学んだ後、オランダに留学。陶芸から現代アートへと指向が拡張する過程を経て、近年は屋外彫刻を主戦場として活動しています。それ自体は自立せず、構造物などに寄生する。そのことで、無機的な構造物や空間そのものが呼吸を始めるのではないか。もちろん物理的に無機物が生物になることはないにせよ、山本の興味は、こうしたイマジナリーな生命の発生原理とでも言うべきところに向けられています。また出産後は、母と胎児を結ぶ「へその緒」の表裏不可分な不思議さに惹かれ、テープやタイヤチューブなど、管状の素材をさらにリリアン編みで作品化するシリーズも継続的に取り組んでいます。